絵手紙の原点を見直しましょう

最近は子どもも大人もデジタル機器に多く触れるようになっています。

気持ちをスマホで簡単に伝える時代です。大人もゲームをデジタルで遊びます。

一方、絵手紙で伝えるのは、時間と手間がかかります。

デジタル機器と絵手紙との違いを考えてみました。

これは、子ども用に伝えるのを、大人用に変えてみたものです。

軽視されている精神的、道徳的なマイナス面

絵手紙とスマホ・ゲーム・デジタル絵のちがい

1.動きがあって、すぐに楽しめる 2.カンタンにやり直せる 

3.キラキラした表現や音が使える 4.たくさんの人とすぐに繋がることができる

こうしたデジタルの表現は、とても楽しく、今の時代にぴったりです。
でも、どこか受け身になりやすく、「見る・遊ぶ」時間ばかりが増えてしまうことがあります。

感じたまま書くのと、好き勝手に書くのとは、大違いです。

絵手紙では「感じたことを、感じたままに表すこと」がとても大事です。

でも、それは「好き勝手に描く」という意味ではありません。

たとえば、一輪車はタイヤが一つで自由に動きやすいけれど、まっすぐ進むのはとてもむずかしいですね。
絵手紙も同じで、「気持ち」だけで描こうとすると、自分では満足しても、相手には伝わらないことがあります。

だからこそ、感じたことを大事にしながらも、「これで伝わるかな?」「見た人の心に届くかな?」と考える力(ハンドル操作)が必要です。
それは、自分の気持ちをただ表すのではなく、「気持ちを届けるために工夫する力」です。

2輪の自転車は、バランスよく進むためにハンドルで方向を考えて動きますね。

絵手紙でも「心」と「考える力」の両方をバランスよく使うことで、相手に伝わる、やさしい絵手紙が生まれるのです。

絵手紙では、「感じたことを、感じたままに表すこと」がとても大切です。
うれしかった気持ち、きれいだと思った気持ち、だいじにしたい気持ち…。
そういう心の動きを、自分の言葉や絵で表すことで、相手の心に届けることができます。

でも、ここで気をつけたいのは、「好きに描けばなんでもいい」ということではない、ということです。

たとえば、一輪車をこいでみると、タイヤはひとつで自由に動きますが、すぐにふらついたり、まっすぐ進めなかったりしますね。

絵手紙も、気持ちだけで描こうとすると、見た人には伝わりにくいことがあるのです。

そこで大切になるのが、「自分の感じたことを、どうしたら伝えられるかな?」とちょっと立ち止まって考える力です。

これは、自転車のハンドルに似ています。
自転車には前と後ろ、2つのタイヤがあります。進むためには、ハンドルで方向を考えながらこがないと、目的地にはたどり着けません。

絵手紙でも同じです。

自分の気持ち(心のタイヤ)を大切にしながら

相手に伝わるように考えて工夫する力(ハンドル)も必要です。

相手のことを思って考えることの、両方があるからこそ、心に届く絵手紙になるのです。

絵手紙の良いところ・その1

心が動いたとき、その気持ちを、自分の手でゆっくり形にしていく。
 筆のの動き、線のゆがみ、変化、言葉も自分だけのもの。ぜんぶ自分だけの表現。

② 一枚だけで伝える、深い想い (絵手紙は「一枚の紙」に、絵と短い言葉だけ)

見る人との心のやりとりができる (もらった人は、手ざわりのある絵と言葉に、あたたかさを感じる。)

デジタルでは出せない「不完全さ」が個性になり、自分の心の自信になる

 筆のの動き、線のゆがみ、変化、言葉も自分だけのもの。ぜんぶ自分だけの表現。

絵手紙の良いところ・その2

スマホや動画が「はやく・たくさん」伝えるものなら、
絵手紙は「ゆっくり・深く、一人に」伝える道具です。

目の前の世界をよく見て、心で感じて、自分の言葉で表すものです。
それはどんなにテクノロジーが進んでも、人が本当に大切にしたいことを思い出させてくれる表現です。
絵手紙は「自分の気もちを、自分の手で、ゆっくり伝える」あたたかい手紙です。
うまくなくていい。きたなくてもいい。
「あ、これ、あの子の気もちだな」って伝わるのが、一番かっこいいんです。

「感じたことを自分の手で表す」「誰か一人のために表現する」という経験は減ってきている

1枚の絵手紙を見ると、それを描いた人の姿が目に浮かびます。

「不完全」かもしれませんが、そこに手で書いた、生きた人間”の存在が感じられるのです。

その人の息づかいや気持ちがにじむ、ぬくもりのある表現です

「この気持ち、どう伝えよう?」と考えて、ゆっくり描くことで、自分の心と向き合う時間が生まれます。

一瞬では伝わりません。絵手紙はその逆。「ゆっくり」「ていねいに」伝えることが大切なのです。

1枚の絵手紙にはその人の思いと時間がこもっているため、
「ずっと取っておきたい」「何度も見返したくなる」と思わせてくれます。

それはまるで、絵や文字のすき間から、「あの日のあの人の声」が聞こえてくるような、不思議なパワーです。

絵手紙は、素直、利他的で価値が上がる。

子どもの絵手紙と大人の絵手紙を見比べする機会が多くあります。

すると、大人は体裁よく、知識や腕を自慢するような作品が多いです。

どちらかと言えば、より上手に、リアルに書こうとする傾向があります。

子どもの絵手紙を見ると、素直さがバッチリ表現されています。

例えば次の作品、(たくさんあるのですが)を見て下さい。

子どもの線香花火の絵

大人の作品とどこが、どのように違いますか?

子ども絵手紙は、色鉛筆やボールペンですが、大人の作品と違う良い点がたくさんあります。

ますます、写実的な絵と画像が増えて、人間らしさが少なくなります。

人間らしい絵手紙、それを追求していきましょう。

別の言葉で言えば、「素直さ、正直さ、利他的」な絵手紙を追い求めましょう。

それが、絵手紙の原点だと思っています。

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