いい絵手紙は、自由で、素直な気持ちが表れている。
それを、ある人は「ヘタな絵手紙」と呼ぶ人さえいます。
日本絵手紙協会の指針は「カタカナのヘタな絵手紙」です。
私が選んだ2作品を見て下さい。
私の選んだ王道絵手紙、その1の作品。
ピーマンの書き方を見て下さい。
ほぼ垂直に立っているではないでしょうか?
これを書いた人は、普段はいくらか背筋が曲がっているかもしれません。
この絵手紙を書くのに、背筋をのばしながら、久々に緊張して書いたことでしょう。
ピーマンと自分を重ねて考えて書いています。
毛筆の線の書き方を見て下さい。縦の線には迷いがなく、生き生きと書いています。
上の方と、下下の方は、ゆっくりと力強い線で書かれています。
これは、「絵手紙を書こう」という
日本絵手紙協会の公式教本9ページにある作品です。
素直で力強い作品として取り上げました。
私の選んだ王道絵手紙、その2の作品。
大きな大根の絵手紙です。
どっしりと横になっている様子が書かれています。
画面全体に初心者らしく、細かく筆を動かして彩色しています。
線書きで強調したのではなく、彩色によって絵の形を表しています。
それが、全体として瑞々しい印象を与えています。
右半分の白を活かした書き方は、本当に「水分いっぱい」の大根です。
さて、お気づきのように言葉の魅力です。
「91才の処女作です」 いいですね。
絵手紙創始者の小池邦夫先生も本の中で、たいへん褒めていました。
「日本一暖かい愛の絵手紙」という 平成8年の本の中の作品です。
今回、この2つの作品を素直な絵手紙として選びました。
その、素直さが最優先ですが、絵手紙の魅力的な書き方と相まって感動を与える作品になっています。
私たちも、いくつになっても「このような素直さの溢れる作品を書いて行きたいものです。
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