1.言葉は、確かに多かれ少なかれ、薬の働きをします。
絵手紙で一番目立つのは絵です。絵が表す心理的な働きは大きいです。
意外と、色も心理的な働きがあります。(別記事で扱います)
絵手紙の言葉も、心理的な大きな影響を与えます。
言葉は様々な意思や感情を伝え、時には人の心を癒す効果があります。
書く人も、受け取る人にも良い効果がありますが、素人がいきなり高い薬を目指してはいけません。
まず、「家庭料理」「健康食品」「サプリメント」を目指しましょう。
的確な言葉の選択は、医師が病名を当て、的確な薬を選ぶのに似ている。
言葉もその相手にふさわしいものを選ぶなら、大きな効果をもたらします。
同じように、人を傷つけるような悪意のある言葉は、実際の傷以上の痛手を与えます。
人生経験が多いだけでは、薬は作れないのと同じように、「適切な治療になることば」は生まれません。
体系的に学ぶ、実際の試験を繰り返す、多くの人に効果があると認められた方法で出されなければ危険なものになります。
励ますつもりの言葉が、逆効果だったということは、決してあってはなりません。
トゲ(棘)のようなものから、刀や槍のように「生きる気力を奪うもの」まであります。
私たちは医師のような専門的・総合的な知識がないと「的確な薬」を選択することはできません。
そうであっても、学び続け、試験を繰り返し、当てはめあることができます。
しっかり調べると、間違いの無い、効果的な薬(ことば)を選ぶことができます。
特別な難しい薬のことではありません。一般の市販薬と同じように正しく使うことができます。
食材も薬の働きがあり、それを使い分ける達人主婦がいるのと同じです。
自分たちにも良いことばは確かに選べます。
探せます。手に入ります。
絵手紙の言葉でも、日常会話でも、良い薬のような言葉を正しく使っていますか?
では「良い薬のような言葉」をどのように選べば良いか、その方法を考えましょう。
2.問診によって、どこに異常があるか、確かめていきます。
一般人の私たちは医師と患者の立場ではないので信頼関係が弱いものです。
信頼関係といっても、内密のことや個人の弱い部分も話して大丈夫かどうかの信頼です。
相手の心が開いてこそ、相手に必要なものを知ることができます。
通常、医師が聞くのは、どんな生活環境か、健康レベルは普通より低いか、どんなストレスを抱えているかを聞いていきます。
一般の人の場合は、問診ではなく、同じ目線で思いやりの心で会話をすることです。
要は聞き方が大切で、質問次第で大体の症状が分かることでしょう。
2. 薬のような言葉の働きついて、熟知しておく 。
1)言葉の全体と分類を知っておこう。
個別の言葉ではなく、全体のことを調べてから分類していきましょう。
例えば、励ましの言葉の場合、どんなものがあるかを前もって知るようにしましょう。
一つの参考例として「斎藤茂太・精神科医の本」から選ぶこともできます。
調べると、同じ趣旨の言葉が他の本にもたくさん出ています。
多くの専門家、精神科医、社会学者に認められたものにすると、確実です。
私が分けたのは、この場合は「精神科医の言葉」です。
2)この本の場合は、大きく分けると、楽天発想の言葉、人間関係の言葉、失敗克服の言葉、心身健康の言葉、人生と成功の言葉に分けられていました。
この5つを前もって準備してから問診で確かめます。
分かり易く言いますと、この人には、楽天発想の言葉がいいのか、それとも失敗克服の言葉がいいのかどちらかに絞り込みます。
さらに、症状の重い軽いで、初期症状だと判断すれば
「楽天発想の言葉」に絞られ、具体的な数例から選択し決定します。
その主なものを紹介しましょう。(確実性はご自分で調べてください)
楽天的な思いの言葉の例(1)
自分自身にこそ「あばたもえくぼ」で接しましょう。な
人はランク付けされて生きてきた。自分をもっと高く評価し最大の味方になりましょうと勧めています。
トラブルに遭遇しても必ず消えるもの、これを乗り越えればステップアップできると考えようというもの。
言葉の例2)
できることが増えるよりも「楽しめる」ことが増えるのが、いい人生。
試練を障害物競争と考えて、何でも楽しみに変えていこう。
そういう発想と工夫が楽しみを増やしてくれる。
しっかり理解していないなら「当てはめて行動することができません」
言葉の場合は、その意味を確実に理解し、毎日心の中で復唱できるようにならなければ効果は期待できません。
同じ主旨のことを、心をこめた自分の言葉にしてから選びましょう。
意味をしっかり理解できて自分で復唱できるように援助しましょう。
薬の処方箋をもらっても、実際に正確に飲まないなら、何の意味もありません。
ここまで、行動を促すのが「薬のような言葉」の役目です。
もちろん、回復するまで、継続して飲まなければなりません。
継続して、間隔をおいて反応をみていきましょう。
そのようにして、選んだ言葉を「こんなもの要らない」と捨てる傾向があります。有名人のサイン色紙は大事にしても「単なる友人の言葉は無視される」傾向がありますから。
友人の言葉としてではなく、有名な専門医の言葉として紹介し、説明を加えた方が良いかもしれません。
私の場合は、絵手紙に台紙を付け額に入れて渡しました。
避けるべき言葉
「赤信号、みんなで渡れば怖くない、(青信号)」などは、
コロナ感染の時代、みんながやっているから怖くない、という意味に誤解されがちです。
面白い、笑わせる言葉にも、見る人の立場が違えば、危険性や誤解を生む言葉があります。気をつけましょう。
言葉で殴る人もいます。怖いですね。
3.言葉は心という畑にまかれた種です。
種が同じでも、荒地のような土もあり、よく耕され柔らかい土もあります。
さらに、晴天の日、雨の日、雪降る日と状況が違うと生かされません。
その言葉を受けいれる心ですか,はね返そうとする心ですか?
言葉を紹介する人との信頼は強いですか、弱いですか?
家族や友人に冷やかされて、すぐに気持ちを弱くしそうですか?
そのようなマイナスの要素を「前もって取り除く話をしておくこと」を忘れないように気を配りましょう。
4.訓練のための質問です。(予行練習)
以下の言葉をどのような場面で、どんな人に使えばいいでしょうか?
1.「花のようにそばにいてくれるだけでいい。会いたいです。
デートの申し込み?特別な用事がなくても会いに行きたい?
2.花に自分から近づくと、やすらぎといい香りを分けてもらえるよ。近づこう。
行動を促しています。花(周りの人)に近づこう。話しかけよう。
3.きれいな花に成長できたのは太陽と土のお陰。しっかり支えてくれた父母に感謝しよう。
若さや能力があると誇り高ぶる傾向があるかもしれません。
家庭でも、職場でも、親子でも、感謝を伝え合うなら、幸せ(美しさ)が増してくる。
4.咲いた花を見て喜ぶ人よ。咲かせた根元に感謝を。
他の人に、先に声をかけ親切を示すなら、自分にそれが帰ってくる。
5.人の道は、何億もある。たった一つの自分の道を知っているに過ぎない。
他の人の生き方に口を出し、批判する人は多い。
まどわされず、自分の道をしっかり歩もう。
6.後ろは振り返らないことにしたよ。目は前に付いていて後ろにはないよ。
つらいことを経験した人励ます時にも使えるよ。
7.当たり前のことがありがたく感じる気持ちがあれば、幸せなんだって。
最後の言葉、幸せなんだと断定した言い方でないところがいいでしょう。他の人の言葉として示す言い方が良い場合もある。
何となく友達の目線なのがいいでしょう。
今回はわずか7項目ですが、改めて「どんな人に、どのように使うか考えましょう。
大事なまとめ
知的に高度な人間は、皆すばらしい能力をもっています。
時には、風邪症状になることは誰にもあります。
心の風邪には「母親の温かい飲み物」だけで回復するものです。
皆さん方には心の風邪を癒す「言葉」があります。
経験と愛情と、温かい思いやり、知的な行動力などを活かして、良い言葉を選び、自分と他の人を励ましましょう。
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