絵手紙のハガキ・種類と違い

Pocket

(ポイント)初心者は、にじみの少ないハガキから書こう。慣れてきたらにじみの多いハガキを使ってみよう。にじみの段階は5段階もあります。

絵手紙用のはがきには、どのようなものがあるのでしょうか?
一般的なハガキは入手しやすく、文房具店ではイラスト付きのハガキがたくさん販売されています。
絵手紙には専用のハガキを使うことが勧められています。
それは、なぜでしょうか?絵手紙では、個性を重視しています。特に、にじむハガキを使えば、その個性を活かした変化に富んだ絵や線が書けるからです。

絵手紙で言う個性的な変化に富んだ線とは、「にじみが多かったり少なかったりの線」「かすれた線や力強く太い線としなやかな細い線のこと。その線の絶妙なバランスのある線」です。
 絵手紙はがきは、普通のはがきとどんな違いがあり、どのようにハガキを活かせばよいのか分かりません。特に通販で購入するには実物を見ることが出来ないし、何が良いのかよく分からないことが多いものです。

絵手紙と普通のはがきの違いは?どこにあるのでしょうか?

絵手紙のハガキには、大きく分けると画用紙と画仙紙の2種類があります。
そして、その画仙紙にはにじみの程度が5段階以上あります。

まず、画用紙のハガキを見てみましょう。
画用紙のハガキは、重ね塗りが美しく出来るという特長があり、細目・中目・粗目があます。
紙の厚さ、しみ込みの程度も様々あります。
水彩画では、しみこみ、つまりにじみが弱い画用紙でも、一度水をしみこませてから書く方法を使うことがあります。画用紙タイプのハガキは、風景画によく合います。

鉛筆・ボールペン・サインペン・耐水の水性インクペンなどの硬めの筆記用具には画用紙を使います。これらの筆記用具を使う場合は、普通のはがきを使うのも可能です。

絵手紙で勧められている画仙紙ハガキとはどんなものですか

絵手紙のハガキも和紙で作られた画仙ハガキが勧められています。
その理由は筆の力や墨の特長が活かされて、にじみやかすれ、濃淡など多様な表現ができるからです。
紙は約2千年前、中国で生まれ、後に日本に伝わりました。
画仙紙はその中の一つで、水分や墨が浸透しやすくにじみが良く出る紙です。
主に中国で作られ日本でも模倣されて作られるようになり、中国製を「本画仙」といいます。
日本製は「和画仙」と呼ばれています。

初心者には、にじみの少ないもの。慣れたらにじみの多いものにしよう。

絵手紙用のハガキのにじみは、大きく分けて5段階もある。
ハッキリ分かるように明示されているものもあれば、分かりにくいものもある。
初心者はにじみ(1)か(2)が良いとされています。
数字の少ない方が、にじみが少ない。
にじみの表示は1~5の数字もあれば、小中大としているのもある。
1枚の画仙ハガキを渡されて、にじみの程度が全く分からないときはどのように判断しますか?
きれいな小筆、または指、スポイト、筆の持つ部分などで少しの水滴をハガキの角に落としてみます。そのにじんでいく速さを見て、判断することができます。(裏技?)

初心者向けのハガキはどれでしょうか?

絵手紙用のはがきは、墨や顔彩のにじみやかすれを楽しむことが出来ます。
初心者の方は、比較的にじみの少なく求めやすい価格の「画仙№1」がお勧めです。

お勧めの理由は、にじみが少ないこと(にじみが無いという方に分類されることもある)
もう一つの理由は、比較的安いこと。私もこれを多く使っています。他の絵手紙講師もよく勧めています。
通販で購入する方法 かわり
注意点は送料がいくらプラスされるかどうか、確認しましょう。

「画仙№1」を、楽天で数箇所から取り寄せてみました。
安いところは、在庫を置かないため7日~10日かかります。
速く着いて、しかも安いところを探してみてください。
私は、100枚単位1個ではなく、2個以上注文して送料を抑えています。

にじみのある画仙ハガキの種類にはどんなものがありますか?

慣れたら早めににじみのあるハガキを使ってみましょう。

にじみのあるハガキの種類を段階的に紹介します。
日本絵手紙協会の推薦する「絵手紙株式会社」のハガキカタログ(VOL12)から。
2021~2022年の価格で、目安のために表示。正確には必ず絵手紙株式会社の価格表を確認してください。赤い下線のあるのは、実際私が使って確認し、お勧めのハガキです。

にじみ程度2のハガキ(ややにじみが少ない)
 1) 絵手紙 雪  10枚253円  100枚2420円
 2) 絵手紙 松     264円      2530円

にじみの程度3、程よいにじみの画仙紙ハガキ  価格は100枚単位
 3)絵手紙 次郎   100枚 2475円 にじみ、かすれが程よい日本製、和画仙ハガキ
 4)    太陽        1544円 (ほどよいにじみ、比較的安い)
 5)    栄         1980円 自然で広がりすぎないにじみが特長
 6)    小雪        2420円 ほんのりと上品に、にじみ、柔らかな線を書ける
 7)    竹         2750円
 8)    月         2750円

にじみの程度4、にじみ、やや多め。

 9)絵手紙 信濃   100枚 2420円 墨や顔彩の吸収力に優れ、最高級を追求した
10)    花         3300円 
11)    大地        2640円

にじみの程度5、にじみが多い  墨色が生きる、深い味わいの本画仙紙ハガキ

12)絵手紙 梅  100枚 3300円
(注意)他社の商品にも「梅」という名前のハガキがありました。使ってみるとにじみの程度がイマイチでした。
ハガキを販売しているメーカーによっても、にじみ(中)でかなりの違いがありますのでご注意を。

本格的にいろいろなハガキに書いてみたいときにはカタログを無料で取り寄せましょう。

画仙ハガキお試しセットもあります。10枚264円です。

取り寄せ先はこちら。 絵手紙株式会社  ハガキのページが出ます。

他にも書道用具の会社でたくさんのハガキが販売されています。少ない枚数を取り寄せて見ましょう。

今回は他の会社のハガキは紹介していません。

変わりハガキの紹介(絵手紙株式会社のカタログから)

変わりハガキの紹介。実際に使ったことのあるハガキです。

1)絵手紙 大判太郎

2)絵手紙 ワイドA

3)絵手紙 特大信濃

4)絵手紙 唐紙はがき 竹の繊維を利用

5)画仙紙 ポストカード

6)本画仙はがき たて長くん・よこ広くん。

7)1枚漉き 和紙はがき

8)絵手紙巻紙 本画仙

9)千曲箋 名刺(大) (小)

10)丸型トレイ・角型トレイ 良くなかった 勧めません

まとめ

ハガキは実際に使ってみるのが一番良い方法です。

一人で多くを試すのは無駄になることがあります。

友人や、絵手紙の先輩、絵手紙教室の仲間など、複数の人で話し合って注文して使ってみましょう。

コメント