ここでは、絵手紙に限定した言葉の選び方だけを取り上げてみます。
言葉は考えや気持ちを伝える強力な手段です。
その言葉によって人の反応は大きく違ってくるからです。
絵手紙の言葉こそ、人の心にひびき、行動や心の変化をもたらすものだからです。
言葉選びには難しいもの。しかし、言葉によって大きな効果が生まれる。
日常的に仕事や生活で使われている「話し言葉」と、「書く言葉」では大きく違います。
話し言葉でさえ上司や権威ある人に話すのと、同僚や後輩、子供に話す言葉には違いがあります。
書く言葉となると、さらに慎重に言葉を選ばなければなりません。
言葉を受け取る相手によって、違っていて当然ですが、そこに「使い分け、言い変え」という作業が必要になります。
その作業(思考)が、共感を生んだり、受け取る人の心を動かしたりします。
そこが面倒な点ですが、同時に価値も生み出すものですから軽視すべきではありません。
使い分けや言い変えをしないと、反感や誤解を生み易くなるからです。
一般的な絵手紙の言葉と、心に響く変化に富んだ言葉には雲泥の差がある。
無難な言葉や嫌われない言葉、好かれる言葉、仲良しの友人に語っているような言葉が多く見られます。
温かさ、優しさ、親切、思いやりなどの感情が豊かに現れた言葉だからです。
例えとして、次のような「春の言葉」を集めてみました。
春についての言葉(43を紹介)
春爛漫・ 春が近い・ 春の味、口福分け・ |
春を告げる魚、 春もいい、団子もいい。 春はいいこと一杯・ 春の味は大地の香り・春うらら |
春の足音が聞こえてきた・春の香りがやってきた・ 春呼ぶ雨はなぜか嬉しい。春は花のコーラス・ 春の訪れ |
春が優しく笑っている・春よまた会えて嬉しい・ 春って本当にいいね・春よ、あなたを待っていた。 |
行きつ戻りつ春が来る・もういいかい、春だよ・ 早春の香り・希望に胸ふくらむ春・風にのってくる春の香り |
香りで春がいっぱい・足踏みしないで春よ来い・ 弾ける春・台所にも春が来たよ・ 今年も咲いた我が家の春・ |
庭に咲いた春・楽しみいっぱいの春・ うれしい春がやってきた 小さな春、大きな喜び・ もうじき来る暖かい春 |
おもいっきり春です・ 嬉しいことが待っている春・ 花に春のそよ風撫でる・ パアーっと春が咲いている |
生命を弾けさせる春のパワー・春のそよ風が嬉しくて、 花と私がダンスする・寒さに耐えたからこそ開放感・ |
赤い線の言葉は私が追加しました。
概ね、こういう言葉が多いです。一般的にそれがいい言葉だと思われています。
その言葉を真似している人も多くいます。同じ感性で真似する人もいれば、単なる真似もあります。
「言葉を真似る」のは、自分の言葉ではないという意味で、顔の無い仮面を付けた人のようです。
絵手紙を書く相手が上司であれば、礼儀を重んじなければならない訳ですが、友人にこれだけでいいとは言えません。
もっと、ハッキリとした顔がほしい。強い主張がほしいですね。
上の言葉の中で、あまりにも見飽きて、ありふれていて、ちっとも面白くないものはありませんか?
それには、×の印を。良いと思うのは○印をつけましょう。
自分に合う言葉を蓄えておきましょう。
次は、心に響く言葉の5つの要素を意識していきましょう。
心に響く言葉の5つの要素を意識していきましょう。
一度、別の紙に下書きして、自分で点検しましょう。
1.思いやりや親切が伝わる言葉でしょうか?
相手がそういうものが必要という状況であったり、
寂しさや苦難を味わっている人の場合、特に大切でしょう。
2.相手にとってすぐに理解できる「分かりやすい言葉」になっているだろうか?
場合によっては、別に説明を加えるといいことも。
「~の言葉」「~とはーです」という補足情報を入れる。
相手の年齢や言語能力によって、英語由来のカタカナ語などを使う場合も。
相手の性格、状況を理解してこそ、、分かりやすい言葉が生まれます。
3.言葉には変化があるものでしょうか。言葉にも、個性や味があるものです。
言葉の単語ではなく、短い2語以上の「文章」の場合は特にそう言えます。
流行語や方言、仲間同士だから分かる言葉があるものです。
4.選んだ言葉は、相手に対する敬意、相手に対する思いやりを反映したものでしょうか?
どんな相手にも、感情や個人的な意見、生活の仕方、好みがあるものです。
すべての人を納得させるのは無理だとしても、相手の人生や個性を尊重しましょう。
言葉の使い方には、何となく匂いがあるもので、上から目線であったり相手を軽く見ているとそれが伝わるものです。
海外旅行に行ったことのない高齢の苦労人に対して、海外の風景の絵手紙と自慢の話(言葉)をするのは相応しいことでしょうか?
相手を褒めることば、相手を思い出した場面について伝えた方がいいでしょう。
5.心を動かす言葉でしょうか?
これが、最も大切で難しいことです。
しかし、それを意識しないと無駄な言葉遣いになります。
個人的なことを指摘されると、不当な干渉と思うものです。
相手の人との信頼関係がなければ「本当の心」は開きません。
よく選んだ質問の形がいいこともあります。
喜びとなること、悲しいこと、思っていることを引き出して「次につなげる」ようにしたいと思います。
一度に相手の心を開かせようとしたり、悩みを解決してやりましょうと思ってはなりません。
一歩だけでも、近づき「信頼を深める」ことを意識しましょう。
相手の人が行動を起こすように、考えて言葉を選びましょう。
次なる目標
思いやりや親切が伝わる、元気が伝わる励ましの言葉を意識しよう。
自分が言ってもらえば嬉しい、励ましや積極的な言葉、元気を与える明るい言葉を書きとめておきましょう。
私たちは自分自身もいつも最高に良い状態でいるわけではないので、意識的にメモとして蓄えておきましょう。
言葉で、失敗を少なくし、さらに相手にあった言葉を選ぶコツを紹介。
その1つは、「付箋に書いて貼ってみる」方法です。
これは、次のような絵手紙となります。

この方法の良い点は、同じ絵を使って複数の人に絵手紙を出す時も有効です。
コメント